こんにちは。
前回、前々回と作曲・アレンジの内容を学んできましたね。
今までの内容は曲で使えるスケール音やコードだけに焦点を当てていました。
しかし、それだけでは音楽として成立しません。
音楽は音程と音長の組み合わせで作られていきます。
今回はその音の長さの部分について学んでいきましょう。
前回のアレンジの内容で自分でフレーズを作る練習をしましたね。
その際、音の長さはどうでしたか?

もちろん正解なんてものはありません。
これもアイデアの世界なので自分の好み・感性で作って大丈夫です。
しかし、音楽にも当然ルールがあります。
このルールを守る事で共通の認識を持つ事が出来て、
楽譜を作ったり、読み解いたり、伝えたりが可能になります。
そして、我々は自分の作った曲やアレンジをTAB譜に残す事が出来るのです。
さてルールの内容ですが、今回は音符・休符そして小節という考え方を覚えて下さい。
小節は音を入れる箱のようなもので、音符と休符を組み合わせて入れて満たします。
そして、満たされた箱が何個も集まると曲になります。
少しイメージが沸かない人もいると思うので、
小節をコップ・音符をジュース・休符を水に例えて説明しましょう。
例えば400ml用のコップがあったとします。
これをジュースと水を組み合わせて満タンにしてください。

ジュース200ml・水200ml
ジュース100ml・水300ml
ジュース400ml・水0ml
組み合わせは無限大ですね。
この"満タンにする作業=小節を作る"という事になります。

では、ジュース201ml・水199mlはどうでしょうか?
あまり考える人もいないとは思いますが、これは駄目です。
何故ならコップを満タンにしなければならないからです。
ジュースを201ml入れたとして水199mlピッタリ入れる事は至難の技ですよね。
切りの良い数字なら計量器を使って入れられますよね。
音楽の世界ではコップをピッタリ満タンにしないと次のコップの作業に取り組めないのです。
そのように考えると音楽でも小節をピッタリ満タンにするためには、
この計量器と同じ役割を果たすものが必要ですよね。
それが音符・休符なのです。その一覧を見てみましょう。

名称を見ると、4分音符とか8分音符とか書いてありますね。
これは1つの量がコップの何分の1であるか示しています。
言い換えれば、その音符(休符)が何個あればコップを満タンにできるかと言うことです。
4分音符なら4個、8分音符なら8個で満タンになりますね。


まず、コップ(小節)の大きさを覚えましょう。
4分の4拍子なら4、4分の3拍子なら3 が満タンの量です。
そして、各計量器(音符・休符)の値は図の長さの項目になります。
つまり、これらの値を足して合計が小節の容量ピッタリになれば良いと言うことです。
これが分かれば自分で作った曲やフレーズを楽譜にして残す事ができます。


今回はギター使いませんでしたね。すみません.....
ですが、この知識はギターに限らず音楽をする上でとても大切なので覚えて損はないです。
作曲しながら音符・休符の感覚にも少しずつ慣れていきましょう。
それでは今回の講義は以上になります。
---後書き---
皆様お疲れ様です。
今回で理論編の講座は終了になります。
本講座ではギター理論の基礎的な内容を中心に取り上げてまとめました。
コードの考え方やスケールの作り方など、一度は見た事のある内容ばかりだったと思います。
しかし、内容へのアプローチ方法は新鮮で独特なものではなかったでしょうか?
何故そのような教え方をしたのか、
時にはまわりくどい説明だと感じた方もいらっしゃったと思います。
それは、理論を暗記して覚えてしまう事を避けたかった為なのです。
一見、コードやスケールを形で覚える事はすぐに効果を実感できる簡単な手法です。
しかし、それでは覚えた形でしか弾けない癖が付いてしまったり、
弾く曲に合わせた臨機応変な応用が出来なかったり、
本講座のコンセプトである自由に弾けるギターとは程遠い技術になってしまいます。
理論を根本から理解する事が遠回りに見えて、
実は自由に音楽をする一番の近道であることをご理解頂ければと思います。
必ず後になってからその恩恵を得られる事は約束します。
しかし、理論編では概念的な部分が多かったのも事実です。
まだ、ギターを自由に弾けるようになったという実感が沸かないって方も多いかと思います。
そのように感じている方には是非次の"実践編"も受講して頂きたいと思います。
理論編で学んだ事を実際の曲ではどのように活用するのか、
どのような時に何の理論を使っていけば効果的なのか等、
覚えた知識を最大限活かせるような講座を提供致します。
理論編を受講された方には是非とも足を運んで頂けたら嬉しいです。
以上でギター初心者講座【理論編】を終了致します。
長らくのご愛読ありがとうございました。
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